「また書きます」と書いてたので、あらためて書きます。
メガネをおでこにずりあげて、さらにメガネを片手に持ったまま、メガネはどこ?と探すような日々で(実話)書くのが大変遅くなりましたが
遅ればせながら、オーケストラララ♪ライブvol.3終わりました。
関わってくださったすべてのみなさま、ホントにホントにありがとうございました。
一言でいうと、成功してよかった!
トラブルもなく、大きな後悔を残さず、無事終わってよかったです。
とってもとっても大変でした。
ひとまず、わたしの個人的な思いを書いてみます。
今回のオーケストラララ♪ライブで自分がテーマにして公言していたのは、「
愛を伝えたい」ということでした。
「
愛」という言葉は、メッセージがこもって聴こえるし印象もいいし、いろんな意味で使えるし便利でキャッチー。
でもほんとは自分、今まで誰かが、愛がどうのとか言っているのを聞いても、胡散くさいとか、綺麗事だとか思ってたような人間でした。
生まれつき、そんなうたぐり深い性格じゃなくて、バカでわりと素直だったはずなんだけど…
まだ時間が経っても消化しきれていない、周りの人に嫌われたり受け入れられなかったりしたもろもろもろの出来事を経て、こうなった気がする。
でも、そろそろそんな自分とも決別したかった。
それに、ごちゃごちゃ言うよりシンプルでわかりやすいし、漠然と、もっともっと心から伝えたいと思ったから、「愛を伝えたい」と言ってみた。
しかし、自分で言ったくせに、実は自分がやっぱり愛とはなんなのか全然わかっておらずブレブレであることに気づき、半年間、愛について考えて七転八倒しました。まさに自爆。

※ 画像は本文と関係ありません。さきに結果を書くと、
私なりの
愛は、
「自分なんか」と思わないことと、
音楽を丁寧に作ることでした。
自分なんかと思わないこと…は、
まずシンプルに、「
とっても好き=愛している」でもあり、わたしは音楽を愛していることだけは、ものすごく自信があった。だから音楽への愛を表現すればいいと思った。
でも実はこの半年、音楽なんかやめてしまいたいと思った時もあった。
理由は個人的で複雑なんだけど、とにかく「音楽さえなければ」「音楽のせいで」と音楽を恨んでしまった。
そもそもは、音楽はわたしを生かしてきてくれた筈のものだった。
いじめられた時、辛いことがあった時、自分なんか消えてしまいたいと思った時、音楽が支えになっていたし、音楽をしている時だけは自分らしくいられた。
なのに、その音楽を恨んでしまったら、自分の生きてきた核が無くなって、すごく苦しかった。
幸せそうに音楽をしている人を、どうしてそんな風にできるんだろうと羨んだり妬んだり、みんなが音楽をしているのがキラキラ輝いて見えて。
しまいには音楽を聴くことすら嫌になった。
でも、まずは自分が自分を認めてあげれてないんだってことに、人に指摘されて気づいた。
ひとつ何かできても、いや、まだまだ歌えてないし。まだまだこれはできないし。まだまだ知名度もないし。まだまだ…
まだまだって、ハードルを自分で目の前に作りつづけて、自分なんかだめだって思っていた。
それじゃ音楽で満たされるわけがなかった。
だから、なるべく頑張った自分のことを自分で認められるようになりたい、と思った。
そしたら、自分の周りのことも、羨んだりばかりでなく、いい意味で受け入れられるようになってきた。
何よりも、周りの人たちが、こんなにも自分を気にかけてくれたり助けようと手を差し伸べてくれてるんだっていうことに気がつけるようになった。
みんなみんな、音楽が繋げてくれた大切な人たち。
今までわたしは、自分なんか何とも思われてない存在だって、自分でドアを閉めてしまってたみたい。
なんだか、愛は、人との心の距離が近いことなのかもしれない。
自分がちゃんとここにいて、あなたがそこにいて、近い距離で感じて、おせっかいだとしても気づかれないとしても、なんだかんだ心に踏みこんでいくことが、人に対する愛だったりもするのかな。
これが、「自分なんかと思わないことによる愛」でした。

そんな風に考えていたら、音楽もだんだん近くに戻ってきて、「音楽を愛している!」って、また自信を持って言えるようになった。
妥協せず丁寧に作った、愛情をこめたものをちゃんと届けたいと思うようになった。
そして独りよがりじゃなくて、聴いてくださった人との心の距離が近くなる、伝わるものを作りたいと思った。
音楽を丁寧に作る、ということでは、とにかく今回のラララは、音楽的に、いままでよりも絶対に内容をよくしたいと思っていました。歌もピアノも曲もアレンジも。
丁寧に作られたものは、大切な人のことを思って作ったお菓子みたいに、心や気持ちのこもったものになるはずだから、そこで音楽への愛を表現したいと思った。
まず、
アレンジ。
オーケストラの人数が増え、とくにバイオリンが今までの4人から8人に増えたことで、重ね方や響きがすごく変わって、できることも増えた。
やっぱりアレンジが少しでもできるようになるには、数やって感覚を掴むしかない。1回目2回目のラララよりも慣れてきて、アレンジはずっとやりやすかったし、今回も何曲かアレンジした中で、次の曲次の曲と進むごとに、どんどんスピードがあがっていった。
コンミスのemyu:ちゃんに、弦のボウイングチェックのためにまずpdfで送るんだけど、「プリンターのインクが追いつかない!」と言われた位。
チャレンジもした。「ぼくのうた」という曲では、和声法では禁則とされている連続5度って手法を、思い切ってがっつり使ったアレンジに。神秘的な音を出したくてやってみたんだけど、思いの外大成功で、リハで「やったー!」と小躍りしました。
↓どうでもいいですが連続5度

「同じ窓の下で」という曲では、指揮者なしの急激なテンポ変化をやってみたり。(メンバーみんなよくぞついてきてくれました)
ゲストの高木ブーさんのジャズメドレーでは、昔ながらのビッグバンドばりの和音の積み方に挑戦してみたり。
そんな感じで、1回目2回目のラララでは、まだ全員分の音が鳴る楽譜を完成させるとこ止まりだったけど、今回は一歩進んで、アレンジを楽しむことができました。
パソコンや五線紙に向かってるだけでは絶対できない感覚で、実際生楽器で鳴らしてみないとどうしてもわからないことがいっぱいあって、もうホント、たくさん勉強させていただきました。
そして
歌。
ずっと「鍵盤弾きが歌ってる感じ」と言われ続けてきたし実際そうだったし、自分にとってもっとよくしていきたい永遠のテーマなんだけど、当日は、けして本調子ではなかった。
でも最近のライブはたまに調子が悪くて、そういう時の乗り切り方は解ってたので、本番前にしっかり食べたり(ほんとはお肉たべると元気でるけど、そんな余裕はなくゴリラばりにバナナ食べてた)
調子悪くても龍角散やハーブティーでなんとか乗り切る経験もしていたから、いろいろ対策。
何よりも、当日は指示を出したりしまくっているから完全にスタッフモードの自分になっていて、そこから演者モードにうつるのが一番たいへんだった。
裏でひとりの時間を作ってよーくストレッチして、やっと地に足がついて、歌えるようになった。集中して気持ちを入れられないと、ふわふわした歌になってしまうと思うから。
ピアノも、音をだしてくれるメンバーがいっぱいいるんだから、弾きまくらなくても大丈夫だけど、わたし子供の頃からミスタッチがとにかく多いので、ミスタッチをしないのを目標にして、メトロノーム練習をちまちまやった。
そんな感じで自分の中で、内容をよくしよう大作戦を繰り広げました。
そして、ゆっくり座っていい音響で聞いて頂くねることや、ひとつひとつ心をこめて、ライブを丁寧に作り上げようとがんばった。
これが、音楽を丁寧につくる愛でした。
反省点もあるし、次がもしあったら(次なんて考えられないくらい疲れたけど)さらに練習したり勉強して、もっと内容はブラッシュアップできると思うけど、今の自分が出せるものは、ある程度出せ…た…かな…?
そうだ、まだまだ…、はやめたんだ。ともかく、がんばった自分は認めるのだ。
そして、勝手に自分で自分に課した、謎の自分との闘いも、とりあえずは決着がつきました。
なんとなくだけど、やらなきゃいけない時だったんだと思う。
ナイフで傷口をぐりぐりえぐるような日々でもあったけど、立ち向かってよかったとホントに思ってる。
でも正直、次またオーケストラララライブやるとしても、同じか若干毛の生えたようなものをやっても、それは進化ではなく停滞か後退な気がする。
実力をはあげていきたいし努力もするけど、特に今回集客の面ではたくさんの人に多大に助けていただいて、それでぎりぎりどうにか会場が埋まった形。私自身にはまだまだホールを満杯にできる力はない。
何か新しい方法を取り入れなきゃ次はない。
どうすればいいのか。答えはまだ霧の中…。いや、霧がかかっていることすら薄暗くてよく見えてない。
でも、終わった時は、またやりたいって言ってたみたい。出産が終わったらまた産みたいって言う、お母さんみたいだと、emyu:ちゃんに言われた。

こんな感じかしら。
(furani母のイメージ)
いやでも、またこれやるのホント大変だわ。バカかと思う。ほんとに。泣
でも、今後のことはわからない。
地味だしマイペースだけど、やめないことが目標なので、いつかまたやっちゃうのかもしれないなぁ。
ひとつひとつ積み重ねて作りあげてきて、たくさんのかけがえのないものを得られたのは確か。そしてたくさん成長できました。
そして何よりも、たくさんの人にお世話になって、今回のライブができたので、お礼をひとつひとつ書いていきたい。
書き始めるとさらに長くなって、ブログのアップが遅れるので、お礼はまた次の記事で。